島風建造途中経過

島風建造の途中経過を、写真中心でご紹介~

 

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滑り止め鋼板をコピーして作った樹脂から切り出したパーツ。 作り方については、こちらの記事をご参照ください。

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滑り止め鋼板を貼り付けた甲板。
この作業をやるとやらないとでは、仕上がりが格段に違ってきます。 透明樹脂なので加工も簡単ですから、お勧めです。

 

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一番下は建造中の島風。
他の駆逐艦と比べ、頭一つ分大きいのが解ります。

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滑り止め鋼板を貼る際には、甲板上の細かいモールドはすべて除去しますので、あらかじめ写真を撮って実寸台の画像を作っておくととても便利です。
カメラで撮影→Photoshopで余分なところを削除&dpi調整して実寸に変更→印刷するだけの簡単作業です。

 

 

 

 

 

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作り途中の艦橋。 ジャッキステーを付けると情報量が増すので良い感じ。

 

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艦底パーツはダイキャスト製ですが、これが工作精度が余り良くないこともあり、微妙です。
というわけで、プラ板製の自作パーツに変更しました。 ウェイトが入っていないので、ホームセンターで買ってきたパーツを代用しています。

 

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艦底にM4プラスチックナットを取り付け、台座に固定します。 こうすることで、作業がとても楽になります。

 

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魚雷運搬軌条もエッチングパーツで復元します。 甲板上になにもないので、めっちゃアッサリしてますね。

 

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製作途中の連装砲。 上部だけジャッキステーを取り付けています。

 

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甲板上に配置する小物たち。
削り取ったパーツを作り直します。

 

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機銃を載せるための台。
すべてゼロからフルスクラッチしてみました。

1/700艦船模型建造時の台座固定のススメ

1/700の艦船プラモを作る際、お勧めなのが艦を木の台座に固定して作業する方法。
台座を付けることで船体を持つ必要がなくなり、細かいパーツの脱落や塗料の剥がれなどを防ぐことが可能です。

プラモを作っている際、知らないうちに指に溶剤や塗料が付いてしまうことはしょっちゅうですが、台座を付けておかないと舷側にべったりと塗料が付着してしまって台無し、なんてことが起こりえます。
また、舷外電路などのエッチングパーツを舷側に取り付けた場合、エッチングパーツは塗料の食いつきが悪いので、指で触ってしまうと簡単に塗料が剥がれてしまいます。
メタルプライマーである程度は対応可能ですが、それでもプラスチック部分よりも脆弱です。

そこで、艦底パーツを取り付ける前にナットを固定し、ボルトで作業用の台座を取り付けられるようにしておくと便利です。

 

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使用するのは、M4サイズのナットが一番良さそうです。
金属製のナットでも大丈夫ですが、取り付けやすさを考えるとプラスチック用接着剤で取り付けが可能なプラスチック製のナットを取り付けると楽です。
特に、駆逐艦などは艦の高さが低いため、ナットを薄く削らないと収まらない場合があります。
金属製ナットでは加工が大変ですので、プラスチックナットが便利です。
サイズについては、M3でも良いのですが、細くて艦底との接着部が頼りないため、M4サイズを使用しています。

取り付ける場所ですが、キットごとにウェイトの長さが違ったり、上部の構造物との干渉があったり…と、いろいろ制約はありますが、2個取り付けるナットの間隔は、一定の数値を決めておくと台座の穴を複数作らなくても良いので便利です。
私は、10cmを基準にして穴を開けています。

 

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台座に使用する木材は、なるべく軽い方が持っていて疲れませんので、作業がしやすくて適しています。
ラワンやアガチスといった、ホームセンターで安価に入手可能なものがお勧め。
バルサは柔らかすぎるのでドリルで穴を開けると頼りないため、使っていません。

木材の高さは、手で持って作業をするため2cmくらいあった方が便利です。

幅については、船幅よりも若干広い程度が一番良さそうです。
あまり広すぎるとウェザリング塗装など、舷側への作業がしづらくなってしまいます。
目安としては、1/700におけるサイズは下記となりますので、下記のサイズに+10~20mm程度の木材が良いと思います。
・駆逐艦:約15mm(陽炎型)
・軽巡洋艦:約22mm(阿賀野型)
・重巡洋艦:約29mm(高雄型)
・戦艦:約56mm(大和型)、約44mm(金剛型)
・航空母艦:42mm(赤城)
ただし、空母の場合は倒立マストを採用している関係で、マストを横にするとかなり幅が広がってしまうため注意が必要です。

台座の長さは、模型の全長より短いと艦首などをぶつけてしまうので、前後に2~3cmほど余らせたほうが便利です。
1m程度の木材を購入し、作る艦の種類にあわせ、のこぎりで切り出して使うと安上がりに済みます。

艦底へビスを固定するため、台座に穴を開けておきます。
この際、5mm~6mm程度の穴を貫通させておき、ネジの頭が木材の中に収まるよう、太いドリルで凸状になるよう、2段階の太さで穴を開けておきます。
大きい方の穴は15mm程度で開けています。
これくらいの穴になると、通常のドリルでは綺麗に開けられませんので、木材用のものを使います。

 

ウォッシング前

上の写真のように、舷側にウェザリングを入れる場合は全体をウォッシングしていきますので、台座に固定していることが必須となります。
台座に固定する際、艦底を台座にくっつけてしまうと、ウェザリング塗装の際に塗料が木材に回り込んでしまうことがありますので、ワッシャーを2枚程度かませて、艦底と台座に隙間を作っておくことをお勧めします。

張り線やウェザリングなどの細かい作業が終わり、完成したタイミングで取り外します。
台座があると無いのとで、作業の簡易さがまったく違ってきますから、ぜひ台座を作ることをお勧めします。
艦底にナットを仕込んでおけば、台座に固定して宅配便で配送する、といったことも可能です。
下の写真も、台座にネジで固定していますので、取り外しが可能です。

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1/700艦船模型用の滑り止め鋼板を複製して安価に使ってみる

現在、タミヤの島風を作っていますが、1972年のキットということもあり、かなりいろいろなところが端折られています。
甲板で最も目立つのは、やはりリノリウム押さえが無いのと、滑り止め鋼板の凹凸がなく、のっぺりしているということでしょうか。
今回作るに当たり、滑り止め鋼板を使って凹凸を再現してみることにします。

 

滑り止め鋼板の複製

購入した滑り止め鋼板は、ライオンロア製のLE700056という製品。
ライオンロアの製品らしく、かなり凹凸模様が細かく再現されています。
真鍮で、かなり薄くなっていますので取り扱いは比較的簡単そうかも。
写真のプレートは一度下記で紹介する複製処理をした後なので、水の汚れが付いてしまっていてきたなくなっていますが、凹凸模様には影響がありませんので塗ってしまえば大丈夫です。

しかし、問題は滑り止め鋼板が高い、ということ。
これ1枚で1000円くらいします…
しかも、模様に向きがあるため、切り出す方向が限られてしまい、どうしても無駄が多く出てしまいます。
貼る範囲が広いと、複数枚必要になってきてしまうんですよね。

そこで、どうにかこれを複製して使えないか、チャレンジしてみることにしました。
いろいろ方法がありそうですが、作業に時間がかからず、簡単に作れそうな瞬間接着剤を使った複製方法を試してみます。

用意したのは下記のものとなります。

・LE700056 滑り止め鋼板エッチングプレート
・おゆまる(相当品)
・タミヤ製ハケ塗り瞬間接着剤
・瞬間接着剤効果促進剤(スプレー)

1,おゆまる的なものでパターンを複製、接着剤を塗る

滑り止め鋼板の複製

今回使ったのは、「おゆまる」ではなく「かたとりまる」という、いわば類似品。
80℃程度のお湯に数分浸すと柔らかくなる熱可塑性樹脂をつかったもので、冷えると硬化します。
この樹脂がポリプロピレンのような性質で、瞬間接着剤が付きません。

柔らかくしたかたとりまるをLE700056に押し当て、モールドを転写します。
この際、しっかりと凹凸が付くように、また、模様がずれないよう、端から徐々に押し当てて広げていくといいと思います。
かたとりまるの表面が接着剤を弾くため、塗りやすくするように型を取り終えたあと、中性洗剤を使って洗っておくと次工程が作業しやすくなります。

型取りがおわったら、瞬間接着剤を塗布します。
広い面積に塗りますので、筆塗りタイプのものがオススメです。
薄く、かつ穴がないように均一に塗っていきます。
ブラシの先でぐりぐりとこすりつけるようにしてから均一に塗ると、樹脂が接着剤を弾きにくくなります。

2,瞬間接着剤を剥がす

滑り止め鋼板の複製

接着剤を塗り終わったら、しばらく放置して固まるのを待ちます…でもいいのですが、作業を迅速化するために瞬間接着剤効果促進剤をスプレーします。
一瞬で固まりますので、かたとりまるから取り外します。
取り外す際に注意することが、瞬間接着剤で作ったシートは折れやすい、ということです。
無理に力を入れるとパキッとすぐに折れますので、かたとりまるのほうを剥がしていく感じで、徐々に剥がしていきます。

これで、複製は完成。
実際にはりつけていきます。

3,貼り付け用の型を作成

この方法で便利なのは、パーツが透明であるということ。
つまり、貼り付ける対象物の大きさに加工がしやすいんですね。
また、接着剤が固まったものなので、カッターで簡単に加工できるのも便利なポイントです。

欠点は、曲げすぎると簡単にパキッと折れてしまうところ。
また、カッターで切り取るときは、刃を引いて切断しようとすると、すぐに切ろうと思う方向とは別の方向に割れますので、上から刃を押し当てて少しずつ切断する必要があります。

 

滑り止め鋼板の複製

まず、滑り止め鋼板を貼り付ける場所にピッタリと合う形に加工するため、模型の実寸台コピーを作ります。
デジカメを使って(出来れば歪みが少ないレンズがあると良い)模型を真上から撮影します。
レンズが1本しか無い、またはコンデジなどをお使いの方は、画角の周囲いっぱいまで使わずに、望遠気味にして距離を少し離してからレンズの中心部分で撮影し(画角の7割くらいで映るように)、あとで中心部分だけを切り出せば歪みは少なくなります。

次に、写真をPhotoshopなどに取り込み、船体以外の部分を消します。
この部分の加工が難しい場合は、模型を白い紙に載せて撮影し、コントラストだけ上げてそのまま印刷してもOK。
ついでに、加工がしやすいようにコントラストを高めておくといいかと思います。
加工がおわったら船体の左右ギリギリで画像を切り出し、dpiを船体の実寸サイズに変更、プリンタで印刷すれば等倍のコピーが作成できます。

※プリンタで実寸印刷するには…
画像の向きを、船体が横or縦になるように変更します。
つぎに、船体がギリギリ収まるサイズに画像をトリミングします。
最後に、船体の長さに合わせて、dpiを指定します。PhotoshopやGIMPなどがあると作業しやすいかも。
Photoshopであれば、画像解像度から再サンプルのチェックを外し、ドキュメントのサイズを模型の大きさに設定すればOK。
大型の艦はA4縦じゃないと収まらないと思いますので注意です。

4,切り取り→貼り付け

作ったコピーの上に複製したシートを載せ、切り出していきます。
滑り止め鋼板の模様には向きがありますので、向きには注意して下さい。
作業しやすいよう、向きを油性ペンなどで裏側にマークしておくと便利かと思います。

 

滑り止め鋼板の複製

実際に切り出したパーツ。
この精度で一発で切り出せるのは、瞬間接着剤を使ったシートならではの利点です。
真鍮製パーツだとフィッティングが大変そうですからね…

 

滑り止め鋼板の複製

船体への貼り付けは、流し込みタイプの接着剤を使います。
隙間がなくなるように、比較的多めに流し込みます。
この際、船体側のプラスチックが接着剤で溶けますので、上から押したりすると凹んであとが大変です。
硬化するまで放置しましょう。

また、注意点として凹凸があると綺麗に貼れませんので、甲板上の小物はすべて除去しておくことが必要です。
細かい部分を切り抜いてもいいのですが、それよりも別パーツで新たに作って固定したほうが見た目も良くなります。
プラパーツを滑り止め鋼板上に固定する場合は、プラスチック用接着剤だと強度が足りませんので、瞬間接着剤を使用してください。

5,着色

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上記の方法で作成、着色した滑り止め鋼板。
良い感じに模様が複製されています。

 

島風 1/700

こちらは実際に貼り付けた甲板部分。
ウェザリングを入れていますので、凹凸がより強調されています。

作例の島風はこちら→島風
1枚のエッチングプレートがあれば、何度でも作れますからコストパフォーマンス抜群ですね。

注意

一度型を取ったかたとりまるは何度でも使えますが、瞬間接着剤効果促進剤を使う場合は、毎回中性洗剤での洗浄が必要となります。
かたとりまるスプレーしてしまうため、次に塗ろうとするといきなり硬化をはじめてしまいます。