ASUS Zenbook UX31・UX21のSSD交換方法

ASUSのノートパソコン、Zenbook Prime UX31A。当時の価格で12万円程度ですが、フルHDのIPS液晶を搭載、CPUもCore i7を搭載しており、今でもサクサク使えるのが頼もしいPCです。
メモリだけ4GBなのが物足りないところですが、最新モデルは8GBに増強されているみたいですね。
デザインもmacbook airを一回り大きくしたような、どこかで見た感じも漂いますがシンプルで良い感じ。
タッチパッドに難ありですが、タッチパッドメーカー製のドライバを入れるとかなり改善されますのでお試しあれ。

そんなZenbook UX31ですが、一つだけ大きな問題なのがSSDの遅さ。
UX31には128GB/256GBのモデルがラインナップされており、私が使っているのは256GBモデルでSandisk U100 SSD SDS5JK-256G-Qが搭載されていますが、このSSDが遅いのなんのって。
実際にCrystal Disk Markで計測してみました。

UX31A SSD ベンチマークスコア

Crystal Disk Markでの計測結果

ううむ…シーケンシャルはまだいいとして(Writeが遅いですが)、ランダム4Kが目も当てられない値に。
これはSSDというより、HDD並といって良い値だと思います。
メモリが4GBなので、スワップが発生すると一気に動作が遅くなってしまいます。
※128GBモデルのADATA製SSDは、これよりはかなり速いようです。

そこで、この遅いSSDをどうにかすべく、SSDの換装を行うことにしました。

しかし、ここで大問題が。
UX31のSSDって、独自コネクタになっているので、汎用のSSDが使えないんですね…
情報を調べていたら、M.2規格のSSDをUX31用のコネクタに変換する基板があることを発見、早速購入してみました。

載せ替え手順の確認

ここでは、2通りの交換方法を紹介しています。

1,EaseUS ToDo Backupを使った交換方法

UX31 / UX21 SSD入れ替え手順

手順としては上記のようになります。
バックアップを行うのにフリーソフトを使うため費用的にこちらのほうが安価に済むかと思います。
※ただしUSBメモリとUSB HDDが必要なので、新規にこれらを買う場合は2番目の方法とあまり変わらない…?
方法としてはこちらのほうが一般的だと思いますので、上記をメインに説明していきたいと思います。

2,HDD複製のクレードルを使用する方法

方法2

変換アダプタが3種類必要(M2→SATA変換、Zenbook専用SSD→SATA変換、M2→Zenbook専用SSD変換)なのと、クレードルを購入する必要がありますが、ボタン一つ押せば済むのがこの方法。
ちょっとコストは増しますが、手間としてはこちらの方が簡単です。
ただし、ZenbookのSSDよりも容量が大きなSSDを用意しないと、クレードルでのコピーが行えないので注意が必要です。

こちらの方法はこのページの終わりに記載していますので、そちらをご確認ください。
※M.2 SSD→Zenbook専用SSD変換アダプタなどの必要なパーツについては、1の方法で説明しています。

載せ替えの前に

今回説明する方法ですが、UX31/UX21の、下記SSDを使用したモデルであれば同様に作業可能です。
最新モデルではSSDの仕様が変わっている可能性もありますので、作業する前にSSDの型番を調べておくと良いかと思います。
SANDISK:SDSA5JK-064G、SDSA5JK-128G、SDSA5JK-256G
ADATA:XM11-128GB、XM11-256GB

必要な機材一式

UX31のSSD換装にあたって必要なパーツは以下の通りです。

UX31のSSD交換用に必要なパーツ一式

必要なものは下記の通りです。

■トルクスドライバ

トルクスドライバは、以前秋葉原で500円で購入した中華製ドライバセットを使っていたのですが、速攻でドライバ側が削れてしまったため、買い直しました。
きちんと締めておかないと緩んでネジが取れてしまいますし、削れたドライバを使うとネジ側も傷めることになりますので、日本製の製品の購入をお勧めします。

■SSD変換アダプタ

UX31/UX21専用のSSDにM.2 SSDを搭載するための変換アダプタ。
このアダプタの上にSSDを載せますので、高さが1mm程度増えてしまいます。
裏蓋と干渉しますが、そのまま閉じてしまって問題無さそうです。
※裏蓋を変形させるという手もありますが、戻せないので私は避けました。

裏蓋と干渉しない、新型のアダプタが出ているようですので、リンクを変更しました。
これなら基板の2段重ねにならないので、両面実装のSSDでも気軽に使えますね。素晴らしい。

■M.2 SSD

私はPlextorの256GBのSSDを利用しましたが、SATA接続のM.2 SATA方式のSSDであれば問題ないと思います。。
今回は容量については問題がないので、同様量の最新モデルを用意しました。
M.2タイプのSSDですが、インターフェースがSATAとPCI-Expressの2つがありますが、Zenbook UX31/UX21ではSATAモデルしか使えませんので注意してください。
PCI-Expressモデルは物理的にコネクタの切りかけの位置が違うため、装着不可となります。
NVMeと書かれたものはPCI-Express方式ですので使用不可です。
M.2 SSDは基板の長さにより4種類のタイプがありますが、この変換アダプタは2280の長さまで対応していますので、2230/2242/2260/2280のいずれのSSDでも対応が可能です。

■それ以外に必要なもの

上記とは別に、

  • SSDのデータ移行のための、SSDの使用容量以上の空き容量のあるUSB接続のHDD
  • リカバリデータを書き戻すためのブート用USBメモリまたはDVDドライブ&空メディア

が必要です。
今回は1TBのUSB HDDを使用しました。
以下のようなHDDを購入し、使い終わったらデータバックアップ用にするのも良いかもしれません。

ブート用のUSBメモリは、4GBもあれば十分だと思いますが、16GBクラスも1000円くらいですので、多めのものを買っておくと良いかと思います。

 

交換手順①:UX31 SSD変換アダプタにM.2 SSDを装着

※旧型のアダプタで説明していますので、新型の小型のアダプタを使う場合は、参考程度にどうぞ。

まず、変換アダプタにSSDを装着します。

UX31変換アダプタとM.2 SSD

今回用意したのは2280サイズのSSDですが、こうして並べてみると、M.2 SSDのほうが小さいことがわかります。
変換基板の上に、SSDを装着し、ネジで固定します。

DSC_0780

この際に、変換アダプタ側のネジ受けを奥にずらしておくと、UX31の裏蓋との干渉を少なくすることができます。
ハンマーなどを使って、ネジ受けを叩いて奥にずらします。
上の写真で、青い部分の出っ張りが、赤い部分よりも薄くなっていることがわかりますでしょうか。

 

SSD装着状態

1枚にまとまりました。
これでSSDの準備は完了です。

交換手順②:バックアップソフトを使用してSSD全体のバックアップを取る

今回は、無料のバックアップソフトであるEaseUS Todo Backup Free 8.2を使用しました。

EaseUS Todo Backup Free
http://jp.easeus.com/backup-software/free.html

全データのバックアップとリカバリのみですから、無料版でOKです。
まず、バックアップデータを保存するためのUSBのHDDを接続します。
EaseUS Todo Backup Free をインストールしたら、メインメニューの「ディスク/パーティションバックアップ」を選択します。

EaseUS Todo Backup

バックアップ画面が表示されますので、ハードディスク0にチェックを入れ、全体を選択してください。
※出荷時の設定で使っている方は、リカバリ領域やDドライブがあると思いますので、全体にチェックを入れて下さい。

バックアップメニュー画面

選択した後、実行ボタンを押してバックアップを開始します。
USBの速度にもよりますが、だいたい30分~1時間程度かと思います。

バックアップが完了したら、続いてブートUSBを作成します。

ブートUSB作成

ブータブルディスクの作成を選択し、USBメモリまたはDVDのいずれかを選択します。
小容量でよいので、USBメモリを使用すると作業は楽だと思います。
DVDドライブをお持ちの方は、リカバリディスクを作っても良いかと思います。

これで、SSDのバックアップは完了です。

交換手順③:UX31のSSDを交換する

Zenbook UX31の裏パネルを開け、SSDを交換します。
ネジはトルクス T5ドライバが必要ですので、購入したドライバを使ってネジを外していきます。
ネジは2種類の長さがありますので、注意して下さい。

ネジを外すと、簡単に裏蓋を外すことができ、基板全体が見渡せます。
基板中央にSSDが取り付けられています。
SSDには保障用の保護シールが貼られていますが、その下のネジを外す必要がありますので、シールを破いてネジを外します。

UX31のSSD

ネジを外したあとはSSDを取り外し、アダプタを取り付けるだけでOK。

SSDを交換

SSDはアダプタを介して取り付けるため、高さが増えます。
このため、裏蓋とSSDが干渉しますので、裏蓋側に絶縁対策を行っておいた方が安心です。
今回はネームランドの18mmテープを2枚使用して、裏蓋のSSD装着位置に絶縁を施しました。
テープが無ければ、適当な紙を挟む程度でも問題無いと思います。

UX31の裏蓋の絶縁対策

最後に、裏蓋を取り付けます。
SSDの厚みが増えた分、裏蓋を載せた状態だと四方が浮きますが、そのままネジで固定してしまいます。
すべてのネジを固定すると、SSDには常に裏蓋からテンションがかかった状態となりますが、今のところ大丈夫そうです。

交換手順④:リカバリする

交換が終わったら電源を入れ、F2キーを押してBIOSを起動します。
問題無くSSDを認識しているか、確認して下さい。
SSDが認識されていたら、起動順序を確認し、SSDが最初になるように設定します。
設定を終えたら保存して再起動します。

上記で作ったUSBメモリまたはDVDメディアから起動します。
起動時にESCキーを押すと起動メニューが表示されますので、USBメモリまたはDVDを指定して下さい。
EaseUS Todo Backup Freeのリカバリ画面が表示されたら、あとはSSD全体をリストアします。

【リストアメニューが出てこない場合】

私の環境では、なぜかリカバリーメニューが出てきませんでした。
Linuxブートですが、リカバリメディアをWindows PE版で作成すれば回避できるかもしれません。
また、Windows版のUIを見ていたら、リカバリのメニューが下にあったので、単に画面から見切れていたのかも…

そういった場合は、一度Windows7をクリーンインストール→EaseUS Todo Backup Freeインストール→Windows上からリカバリを行うことでリカバリできます。
Windows7はライセンス認証を後回しにして使えますから、こういったときに便利です。

リストアには2時間くらいかかりましたので、ひたすら放置します。
再起動して正常にOSが立ち上がれば、作業完了となります。

Zenbook UX31 SSD換装結果

SSDを換装した結果、見違えるように高速化しました。
まず、OSの起動時間がかなり短くなりました。OSの起動はランダムアクセスが多いので、SSD換装の効果がダイレクトに現れているものと思われます。
アプリケーションもサクサク動くようになり、また、スワップが発生しても以前のように待たされることが少なくなりました。

Crystal Disk MarkでPX-256M6G-2280のベンチマークを測定してみました。

Crystal Disk Markでの測定

Crystal Disk Markでの測定

OSで使用しているため性能を100%は引き出せていませんが、以前と比べると圧倒的に高速化されています。
どれくらい高速化されたか、比率を計算してみました。

 Sandisk SDS5JK-256G-QPX-256M6G-2280高速化率(%)
シーケンシャルリード 449.5 MB/s427.6 MB/s95%
シーケンシャルライト153.3 MB/s411.7 MB/s269%
512K ランダムリード231.6 MB/s280.6 MB/s121%
512K ランダムライト39.55 MB/s352.7 MB/s892%
4K ランダムリード11.90 MB/s26.34 MB/s221%
4K ランダムライト5.079 MB/s42.10 MB/s829%
4K QD32 ランダムリード26.29 MB/s99.40 MB/s378%
4K QD32 ランダムライト4.883 MB/s68.71 MB/s1407%

ランダムの伸びが圧倒的ですね…

さて、余ったSandisk SDS5JK-256G-Qですが、使い道をどうしようかな…と思っていたところ、3月18日にちょうどナイスな製品がリリースされました。

これを使えば、SATAにコネクタを変換できますから、デスクトップPCなどで使用可能だと思います。
ランダム遅いですけど、SSDですし、容量もそこそこありますから、サブマシン用とかには最適だと思います。
別の記事でまとめてみましたので、宜しければ見てやってくださいませ。

ASUS Zenbook UX31のSSDを交換→余ったSSDの再利用方法

もっと手軽にコピーする方法

EaseUS Todo Backup Freeがうまく使えない、バックアップ用のHDDが無い、もっと手軽な方法は無いのか…?という方には、HDDを複製するクレードルを使う方法がオススメです。
ちょっと出費は増しますが、SSD2枚をクレードルにセットしてボタンを押すだけです。
ただし、容量がコピー元SSD<コピー先SSDである必要があります。

方法2

上記のように、アダプタを介して2枚のSSDをセット、ボタンを押すだけです。
最後にパーティションの設定変更は必要ですが、1の方法よりも比較的簡単だと思います。
ただし、必要な製品が増えますので、コストはかかってしまいます。

1,以下の製品を購入

上記のEaseus Todo Backupを使った方法で説明しているパーツ(M.2 SSDおよびM.2 SSD→Zenbook SSD変換アダプタ)以外に、下記の製品が必要です。
・M.2→SATA変換アダプタ
・UX31 / UX21専用SSD→SATA変換アダプタ
・HDDクローン用クレードル


2,それぞれのSSDをアダプタに装着し、クレードルでコピー

スロット1にコピー元のSSD(UX31/UX21から取り出したSSDを変換基板に載せたもの)を装着、スロット2にコピー先のSSDをセットします。
セットが終わったらコピーボタンを押して、コピー完了を待つだけ。

3,必要に応じてパーティションの拡張

上記の方法では、パーティションサイズもそのまま複製されます。
ですので、たとえば128GBのSSDを256GBのSSDにコピーしても、128GBしか使えません。
そこで、以下のいずれかを行って領域を確保します。

・EaseUS Partition Masterを使って未使用領域をCドライブとして確保する
・未使用領域に新しいパーティションをつくる(Dドライブなど)

簡単なのは新しいパーティションをつくることですが、容量が逼迫しているCドライブを拡張したほうが、使い勝手は良いと思います。
EaseUS Partition Masterの使い方は簡単ですから、未使用領域の拡張を是非試してみてください。
この方法のいいところは、失敗してもクレードルでまたコピーを行えばいいだけなので、とても手軽という点です。

EaseUS Partition Masterは下記よりダウンロード可能です。
http://jp.easeus.com/partition-manager-software/free.html

UX31のSSD交換にお勧めなSSD

M.2のSATA SSDをいくつかピックアップしてみました。
2280ではなく2260や2242の長さのカードも使えますので、価格と容量、速度のバランスで決めると良いかと思います。
容量も、500GBモデルでも1万円程度とかなり価格も下がってきましたので、価格的には500GB~1TBあたりが良いかもしれません。

 

■Samsung SSD 860EVO

定番のSamsung SSD。
EVOシリーズはSATAなので、Zenbook UX31/21でも使用可能です。
シーケンシャルの転送速度はSATA上限の550MB/sに達している上、4KBランダム(QD32)が、読み出し98,000IOPS、書き込み90,000IOPSと他社製よりも高くなっているのが特徴です。


■WesternDigital Blue 3D SSD

ここ数年で急激に売れ筋となってきた、WesternDigitalのM.2 SSD。
十分な性能の上、コストパフォーマンスが良いためワンランク上の容量のモデルが狙えるのがいいところ。
SATAのM.2 SSDであれば今時のモデルはどれも正常がインターフェースの上限に達しているので、容量で選んでもいいかもしれません。
4KBランダムの速度は、読み出し95,000 IOPS、書き込み84,000 IOPSとなっています。


■Crucial MX500シリーズ SSD

Micronのコンシューマ向けブランド、Crucial。
メモリ大手メーカーのブランドなので、使っているチップに安心感があるのがいいところです。
MX500シリーズはコストパフォーマンスに優れたモデルで、1TBでなんと大きく2万円を切る価格を達成しています。
4Kランダムも読み出し95,000 IOPS、書き込み90,000 IOPSと十分な速度です。

GeForce GTX780 vs GTX660Ti SLI

メインマシンはCore i7-4960Xの4.3GHzにGeForce GTX780、サブマシンはCore i7-4770Kの4.2GHzにGeForce GTX660TiのSLIという構成なのですが、どれくらいの差が生じるのか、試しにFF14-2ベンチマークを使って測定してみました。

4770K_4.2GHz_GTX660Ti_SLI
サブマシンのGTX660Ti SLI

4960X_4.3GHz_GTX780
メインマシンのGTX780

CPUの差はありますが、ほぼ似たような数値を叩き出しました。
GeForce GTX660Ti、中古の値段もこなれてきていますし、SLIで使うには結構よさげな感じがします。

ビデオカードの性能をわかりやすく掲載してくださっているドスパラのサイトでも、GTX660TiのSLIは優秀な数値を叩き出していますね。
http://www.dospara.co.jp/5shopping/share.php?contents=vga_def_parts

ただ、問題点としてはSLIに対応していないタイトルがあることと、メモリバンドに余裕のあるGTX780と違い、ピークでどばっと数値を叩き出すピーキーさがあるミドルクラスのSLIなので、どうしても高負荷がかかるところで踏ん張りが効かない、って場面はあります。
でも、SLIとかCrossFireXって、それだけでも楽しいので良いのです。

NEC N8103-130をMegaRAID SAS 9260-8iに改造してSATA3に対応させる方法

LSI LogicのMegaRAID SAS 9260-8iといえば、一昔前の定番RAIDカードです。
6Gbps SAS/SATAに対応、キャッシュメモリも512MBと大容量で、今でも十分使えるカードだと思います。
しかし…本格的なRAIDカードの例に漏れず、価格が高いのがネックなところ。
ヤフオクでもLSI Logicのカードはかなり高い値段で取引されています。

そこでお勧めなのが、NEC向けのOEM品である、N8103-130を安価に購入し、改造する方法。
N8103-130は中古で5000円~くらいで購入可能です。
※安価な掘り出し物の場合の価格で、よく見かけるのは執筆時点では10000円弱程度の価格帯です。

注意点としては、

  • DOSを使ってファームウェアを書き換える必要がある
  • キャッシュメモリが256MBと半分しかない
  • N8103-129を買ってしまうとRAID5が使えない

という点になります。
N8103-129とN8103-130の見分け方は、カード正面から見て左下に、小さい基板が載っているかどうかです。
基板があれば130、なければ129です。
※RAID5を使用可能にするためのハードウェアキーで、残念ながらFastPathではない

img

 

上の○部分に基板が載っています。

改造してみる

改造方法は割と簡単です。
わかりやすくまとまっているサイトがありますので、こちらを参考にされると良いかと思います。

N8103-130(LSIロジック製 9260-8iのNEC OEM品)のファームウェアを9260-8iへ書き換える(2013/01/13)
http://www.gun-soft.com/raid/n8103-130.html

●書き換え手順

  1. Creating FreeDOS USB boot stick for BIOS flashing(http://goebelmeier.de/bootstick/)より、bootstick.zipをダウンロードし、FAT32でフォーマットしたUSBメモリ上に解凍する。

    解凍したらコマンドプロンプトを起動し、USBメモリのドライブに移動。(Xドライブであれば、コマンドプロンプトでX:を入力してEnterキー。環境に合わせてXを変更)
    続けてコマンドプロンプトで次のように入力。
      
    syslinux\syslinux.exe -fma X: ← X:は環境に合わせてUSBメモリのドライブ名に変更にすること。
    xcopy usb-root\* X:\ /E /H /I ←

  2. 海外掲示板で9260-8i関連のSBRやBIOSをまとめている人がいるので、以下より、sas2108.zipをダウンロード。
     (リンク先の最初の書き込みの「sas2108」というリンクをクリック。
      SAS2108 (LSI 9260) based firmware files
     アーカイブを解凍して上記USBメモリーのルートディレクトリ(/)にコピーする。
      (色々ファイルが入っているが、基本的には書き換え用プログラムMegaRec.exeと、LSI版のSBRとクリア用のブランクSBRのみ使用する。)

  3. LSIロジックから最新ファームウェアをダウンロードして解凍し、romファイルをUSBにコピー。
    (mr2108fw.romというファイル。2013/1/11現在、最新バージョン4.9)

    LSIロジック 9260-8i情報ページより、純正ファームウェアをダウンロードしてくる。
    ページ中の、「サポートとダウンロード」部分をクリックし、出てきた中の「Firmware」をクリック。
    最新バージョンの一番右のdownloadの矢印を押して移動したページで、Acceptを押すとダウンロード開始。

  4. (1)で作成したUSBメモリーから起動する。(boot:という表示が出た後にEnterキーを押下)

  5. SBRをバックアップ

    megarec -readsbr 0 old.sbr

    ※コマンド中の「0」は最初に見つかったカードの通し番号です。
    もし、複数のカードを差している場合は、数字が変わる可能性がある為、間違いを防止するためには書き換えるカード1枚のみ差して作業するのが安全ではないかと思います。

  6. ブランクのSBRをカードに書き込み

    megarec -writesbr 0 sbrempty.bin

  7. 9260-8iのSBRを書き込み

    megarec -writesbr 0 sbr9260.bin

  8. flash領域をクリア

    megarec -cleanflash 0

  9. PCを再起動し、再びUSBメモリからDOSを起動

  10. 9260-8iのファームウェアイメージを書き込み。

    megarec -m0flash 0 mr2108fw.rom

 

なお、私の持っているカードは9260のSBRを書き込もうとしたところエラーが出て完了せず、先に9260のファームウェアを書き込み→再起動→9260のSBRを書き込みで完了しました。
ファームウェア書き込み後、初回起動時はRAIDカードのBIOSを認識するのに2分くらいかかるので放置しましょう。

BIOSを書き換え、SATA3対応に改造したあとに、SAMSUNG SSD 840を繋いでベンチマークを取ってみました。

img

マザーボードのSATAコネクタに比べると遅いですが、SATA2の上限を突破しているのがわかります。

バッテリーを搭載してみる

キャッシュメモリ搭載のRAIDカードで怖いのが、停電によるデータ破損。
メモリ上にデータをキャッシュしているため、電源が落ちるとメモリ上のデータをHDDに書き込むことができず、破損してしまいます。
キャッシュメモリを読み込みだけに使うライトスルーにすれば回避できますが、パフォーマンスが上がらないのが欠点。
そこで、バックアップ用のバッテリーが重要になってきます。

しかし、このバッテリーがまた高い。
しかも消耗品なので買い換えないといけないし…

というわけで、ついでにバッテリーも中古品を買って流用しましょう。
狙い目なのは、N8103-120というバッテリー。
このN8103-120はN8103-116/117/118/116A/117A(MegaRAID SAS 8708EM2のOEMモデル)用のバッテリーですが、実はMegaRAID SAS 8708EM2も9260-8iも、どちらもLSIiBBU06というバッテリーを使用します。
コネクタも同一ですので、ちゃんと搭載可能です。

ただし、古い製品なのでバッテリーがへたっている場合が多いのと、もう一つ大きな問題があります。

N8103-120と、N8103-124という型番のバッテリーバックアップモジュール(両方ともiBBU06のNEC向けOEM品)を使ってみたのですが、フルチャージ時の容量が700mAh弱が規定値なのですが、ファームウェアを改造したことが原因なのか、最大容量が1215mAhと表示されてしまって、ステータスがFailedまたはDegratedになってしまう症状が発生しました。
iBBU06のバッテリー容量は675mAhなので、当然搭載されているバッテリーは1215mAhもの容量を持っていません。
この1215mAhという容量ですが、iBBU07の容量と一致するため、どうやらiBBU07と誤認している可能性があります。

誤認しているのであれば、N8103-120のバッテリーを1200mAhのものにしてしまえばいいのです(爆
バッテリーの電圧は3.7Vと一般的なリチウムイオン電池と同じですから、あとは同容量程度のものを探せばOKです。
お勧めはカシオのNP110というバッテリー。
薄型で容量も1200mAhですから、ピッタリです。
※中華製の互換バッテリーは容量スッカスカで表記は嘘っぱちですから、購入しないように。純正中古の方が全然マシです。

img

薄型で1200mAhと理想的なバッテリー。

改造は、バッテリーを外す→繋ぐだけ。
くれぐれも+と-は間違えないように。
T端子は温度センサーなので、接続しません。

 

img (1)

端子を繋ぐだけでOKです。
写真では外装を剥いてますが、これはやらないほうがいいです。
失敗するとバッテリーが死にます。

 

N8103-130 バッテリー交換

こちらはNP110に交換する前に使っていた、カシオの携帯電話用バッテリー。
600mAhなので大きさ的にピッタリでした。
端子の位置が違うので、リード線を使って配線しています。

 

N8103-130 バッテリー交換

NP110を搭載するには、ケースサイズが小さいので一部を切断しています。
バッテリー容量が倍近くなりますから、そのままではケースに収まらない為です。
厚みがないバッテリーですので、取り付けは問題ありません。

交換が終わったら、relearnを行い充電します。
容量が1200mAh近くになり、Optimalになれば成功です。

batt

 

中古のバッテリーを購入したため少し劣化していましたが、Design Capacity 1215mAhに対し、Full Capacityが1181mAhと十分。
現状少しへたって915mAhですが、まだまだ大丈夫でしょう。
ダメになったら、似たようなバッテリーに載せ替えるだけですので、長く使えると思います。