真鍮線でマストを自作してみる

1/700の縮尺で作られているウォーターラインシリーズの艦船模型ですが、1mの物体が1.4mmという極小サイズになってしまうため、いろいろと細かい部分が省略されていたりします。
細かい部品は省略しつつも、全体のディティールをいかに再現するかというのが各社のこだわりでもあり、製品の違いに現れているわけです。

しかし、副砲や機銃、ボートダビットなど細かいといっても省略できないパーツも多々あります。
こういったパーツは、どうしても1/700というサイズよりもオーバースケールなサイズで再現されてしまうこととなります。

そんなオーバースケールになってしまいがちなパーツの筆頭とも言えるのが、マストでしょう。
プラスチックパーツギリギリの強度まで細く再現されてはいるものの、現物の縮尺にはほど遠い太さとなってしまい、特にエッチングパーツなどで全体のディティールを向上させた場合には、大きな違和感となってしまいます。

そこでお勧めなのが、マスト自体を真鍮線で自作してしまう方法。
0.3mmなどといった線が売られていますので、これらを使うと細く、しかもまっすぐなマストを自作することが可能です。

 

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雪風を作るときに自作したマスト。
0.3mmの真鍮線と0.2mmのピアノ線を組み合わせ、ハンダ付けで自作しています。

今回は、自作の方法についてご紹介したいと思います。

■素材を揃える

マストを自作する際に必要なのは、下記のパーツとなります。

・真鍮線 0.5mm、0.3mm
・ピアノ線 0.2mm
・フラックス
・ハンダ
・ハンダごて
・ピンセット、マスキングテープなどの工具・消耗品
・木の板
・細い導線の芯線をばらしたもの

マストを作る際に使っている真鍮線は、0.3mmのものを選んでいます。
0.3mmであっても、実際には20cmくらいの太さにはなる訳で、そこそこ妥当な太さのように思います。
これくらいの太さであれば、真鍮であっても容易に曲がることはありません。

0.2mmくらいの太さになると、真鍮線ではあっさりと曲がってしまうため、私はピアノ線を使っています。
ピアノ線だとかなり強度がありますので、そう簡単に曲がることはありません。
ただし、相当固いケーブルのため、使うニッパーは選びましょう。
プラスチック用のニッパーを使うと、一発で刃がダメになります。

■ハンダ付けする

マストを自作するには、木の板に真鍮線を固定→フラックス塗布→ハンダ付けという手順を行います。

 

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まず、木の板にカットした真鍮線を置き、マスキングテープで固定します。
真鍮線の長さは、作業のしやすさを考え、長めに切っておくこととをおすすめします。
同一箇所で接する線が複数ある場合には、一気にまとめてハンダ付けを行います。

斜めになっている線は、マスキングテープを使って角度を決めて固定します。

 

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ハンダ付けの準備が出来上がったら、フラックスを十分に塗布します。
フラックスを塗ることで、少量のハンダでも綺麗に流し込むことが可能です。

フラックスを塗りおえたら、ハンダごてでハンダ付けを行います。
使用しているコテは20Wの出力のものですが、それくらいの熱量で問題はありません。

 

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ハンダ付けするとこんな感じになります。
右側がキットのプラパーツ、左が自作したマスト。
太さが明らかに違うのがお分かりでしょうか。

 

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作ったマストとキット付属のマストを並べてみました。
圧倒的にディティールが違います。
慣れればそれほど難しい作業ではありませんので、ぜひチャレンジしてみてください。

ちなみに、今までで一番大変だったのは、摩耶のマストでしょうか。

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プラパーツを切り出して組み立てたものを元に、真鍮線を切り出します。
メインの柱=0.5mm真鍮線
横方向の支柱=0.3mm真鍮線
一番上の細い部分=0.2mmピアノ線
トラスのたすき掛け部分=0.1mm真鍮線
というように使い分けています。
0.2mmになると、真鍮線ではすぐに曲がってしまうため、ピアノ線がオススメ。
ピアノ線はハンダ付けも出来るので便利です。
※ステンレスはハンダ付けできないのでオススメできません

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できあがった摩耶のマスト。
プラパーツと比べると精密さが際だっています。

1/700 摩耶

取り付けるとこんな感じに仕上がります。
やっぱり、マストは自作に限ります。


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